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アトピーがぐんぐん良くなる本

アトピーの権威、丹羽靭負先生の著書から、科学的にアトピーに対処するための情報を一部ご紹介します。

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活性酸素と脂質との反応・結合が問題だった

では、アトピーの原因はどこに求められるのでしょうか。
私はアトピーの主因を[活性酸素]にあると長年主張してまいりました。
このアトピーの大きな原因となる「活性酸素」とは一体どんなものでしょう。
ここでさらに詳しく述べてみましょう。
医学用語辞典さえ見当たらないことが多いこの言葉は、普通のお医者さんの間で、まだ知られていません。
しかし、現代人が健康に毎日を過ごす方法を真面目に考えるならば[活性酸素」はもはや避けて通ることのできない重大な問題になっていると言っても過言ではありません。
読者の皆さんの中には,お医者さんも知らないような専門の話になぜ、素人が耳を傾けなくてはいけないのかと訝しく思う方もいるかもしれません。

本来、活性酸素は生化学者の研究テーマの一つに過ぎませんでした。
細菌やヴィールスなどの異物が体内に侵入すると食細胞が動員されて、これらの異物を食べてしまいます。
ところが、異物が次々に侵入してくると食細胞は大忙しになります。
ちょうど一昔前に流行ったテレビゲームのパックマンのように、食細胞は順次異物を追いかけて食べるという動作を繰り返すのです。
このとき、いったん満腹なった食細胞が再び食欲旺盛になるためには先に食べた異物を溶かしてしまわなくてはなりません。
この役割を受け持つのが活性酸素です。
したがって、活性酸素自体は人間にとって不可欠の存在です。
活性酸素が生成されないと、CGDという恐ろしい病気の原因にもなります。

しかし、実は問題はこれから先にあります。
活性酸素がどこまでも善玉ならば、その研究も専門家だけに任せておけばよかったのですが、活性酸素にはあたかも先に述べましたようにジキルとハイドのような二面性があり、しかも、活性酸素が悪玉の役割を果たすように仕向けた犯人は他ならぬ文明社会そのものであることが最近の研究で明らかになったのです。
すなわち、「過ぎたるは及ばざるが如し」という諺の通り、活性酸素が体内で増加し過ぎると、勢い余って自分の体の組織をも攻撃するに至るのですが、近年活性酸素の過剰をもたらせた正体は、薄くなったオゾン層を突き破る紫外線であり、無神経に乱用される放射線であり、病院で提供される医薬品であり、また最近増加しつづけている自動車による排気ガスは、製鉄工場でたかれる重油から発生するガスと共に大量の窒素化合物(NOx、No、No2、No3など)を含み、このNOxも体内で大量の活性酸素を発生させます。
その他、塩化化合物、トリハロメタン、PCB、メチル水銀、Mn3+化合物、Cd2+化合物などの工場廃液やヒドラジッド、クロラムフェニコールなどの医薬品も細胞の内外で有害な活性酸素を生み出します。

この活性酸素の過剰が原因で起こる病気は、癌や成人病をはじめ、私たちの病気の80-90パーセントに及んでいるとさえ言われています。
ここで、私たちは、「活性酸素」の問題を通して文明社会のあり方や私たちの生活スタイルそのものを真剣に考え直す必要があるのではないでしょうか。
そこで皆さんにぜひ覚えておいてもらいたい公式があります。

活性酸素 + 脂質 → 過酸化脂質

これはとても重要な公式です。
というのも“悪玉”活性酸素は非常に強力な代物ですが、作用時間は短く、作用部位も細胞の表面に限られています。
これに対して、過酸化脂質は、強さはそれほどでもありませんが、作用時間が長く、細胞の内部に浸透Sルする性質を持っています。
したがって、生体に実際害を及ぼすのは活性酸素そのものというよりは過酸化脂質の方であろうと考えられるのです。

「活性酸素」と[脂質]の組み合わせは、まさしく悪い意味での鬼に金棒です。
ここでいう「「脂質」とは、一般に油・脂肪などを指し、体の中のコレステロール、中性脂肪とか食品、化粧品の中に含まれているいわゆる“あぶら”類を指し、この悪玉過酸化脂質の原料となる脂質は、正確に申しますと、2重3重の結合をもった不飽和脂肪酸ということになります。

2007年06月11日 03:39