検索

最近の記事

お買い物ガイド

アトピーがぐんぐん良くなる本

アトピーの権威、丹羽靭負先生の著書から、科学的にアトピーに対処するための情報を一部ご紹介します。

SOD様食品「EOA」サンプルプレゼント

« まとめとして | メイン | 安易なステロイドの内服注射は絶対に避けよ »

海水浴はアトピーの大敵

昔、フロンガスなどでオゾン層が破壊されず、地球上の殺菌上必要な、適量の紫外線が地上に照射されていた時代は、むしろ紫外線は黴菌の感染を合併したアトピー性皮膚炎などに必要とされ、特に紫外線の弱い北欧あたりでは夏、アトピー性皮膚炎に海水浴などの直射日光、紫外線による治療が奨励されていました。
ところが、すでに述べましたように、フロンガスによってオゾン層が破壊されたことで、地上の殺菌に必要とされる適量以上の紫外線が地球にとどき、過剰な活性酸素を発生させ、アトピー性皮膚炎を悪化させています。
特にこの2,3年夏に紫外線によって露出部を中心に悪化するアトピー性皮膚炎の患者さんがよく来られます。
若い学生さんや子供さんにはまことにお気の毒ですが、重症の患者さんは、夏は野外のスポーツ(野球、サッカーなど)は避けてください。
夏以外でも露出部に特に症状の激しい患者さんは紫外線を避けるような傘、帽子などを使用してください。

ついでに、水泳について申し上げておきます。
海水浴は禁止。
しかし、室内プールはOKです。
ただし、プールは水を腐らせないため大量のカルキが投入されていますので、(通常でも水道の水は汚染されているのでカルキの含有量が多い)、カルキによる皮膚炎の心配があります。
したがって、プールから出るときは、シャワーを普通の人の2倍も3倍もかぶってプール水をよく落としてから出してください。

先述したように、私が「海水浴は禁止」と言うと、以外そうな表情を浮かべる患者さんがいます。
たしかに、巷には「海水浴、紫外線、オゾン療法(オゾンは生体内では産生されませんが、活性酸素の一種です)がアトピー性皮膚炎によい」という説が流布され、実際にアトピー性皮膚炎の治療に用いられたりしています。
しかしこの結果、特に重症のアトピーの場合はますます悪化しているのが実情です。
ここで皆さんにぜひお考えいただきたいのは、皆さんが暮らしている「時代」と「場所」です。

フロンガスによるオゾン層の破壊などの環境汚染がなく、地球上に照射される紫外線の量が適量であった“古きよき時代”に、太陽光線が弱い高緯度の“北国”では、たしかに紫外線不足のためにアトピー性皮膚炎に黴菌がついて二次感染を起こすケースがあったでしょう。
こういう状態の患者さんには強力な殺菌力を有する活性酸素を発生する紫外線や、その紫外線を受ける海水浴、さらに活性酸素そのものであるオゾンが必要とされ、よく以前にスウェーデンやノルウェーなどの北欧の医学誌に“アトピー性皮膚炎に紫外線療法が有効”といったタイトルで研究論文が発表されていたものです。
しかし、そうした論文が書かれた「時代」と「場所」は、現在の私たちが置かれた生活環境とはまったくかけ離れたものです。
オゾン層が破壊され、紫外線が異常に強くなり、活性酸素がアトピー性皮膚炎悪化の主要原因の一つとなった今日、このような誤まった治療法は絶対にやめなければなりません。

2007年11月12日 04:32